昨夜は横浜で、今年の9月で79歳になる父親と寿司屋でメシを食べた。
いつの間にかボクの方が大きくなってしまったが、スリムで長身の親父は、ボクが小学生の頃、授業参観などで来ると友人がコソッとボクに『お前の父ちゃん、白髪だけどかっこいいな』…なんてこともあったことを思い出す。
昨年一昨年と腰と肩を手術し、しかも数年前には胃癌も発見された親父だが、それでも意外と元気で会うたびにホッとしている。
刺身や寿司を食べ、日本酒を燗で飲み、何回か聞いた気もする親父のサラリーマン時代の話を聞く。
ボクも下がっていく会社の規模や売上、そして会社の文句を言う。
話はいつの間にか、自分の持ち家でフリーで放送作家をしている弟の話になった。
身を削る作家商売だが、それでも仕事は順調なようで、先月は家族でハワイに、先週はスキーに行ったらしい。
『息子が大きくなっていくんだから、お前もガンバレよ。しっかりしろ。経営なんてそもそも無能なもんなんだよ。弟の方が逞しいぞ』
なんて背中を叩かれた。
寿司屋の板前さんからは、『あれ?親子ですか?』
なんて聞かれてちょっと嬉しくもあった。
父親と話をしていると、なぜか息子たちの顔が浮かんでくる。
今、宇都宮線は赤羽あたりを運行中。
親父にメールでもしてみるか。